
日時:平成26年12月7日(日) 場所:寒川町民センター
〜 夢枕獏さんの面白い川の話と川の自然の楽しみ方 〜

開催の趣旨
世界文化遺産登録された「富士山」を源として山梨県・神奈川県をめぐり相模湾にそそぐ桂川・相模川。
多様な生物が生息していた河原や干潟が減り、自然の素晴らしさを実感できる場所も減ってきています。
また、家庭からの生活排水は、川の水質を悪化させる一因となっています。
協議会では、上流と下流に暮らす皆さんが一緒になって、かけがえのない流域環境を守るために
できることを考えようと毎年シンポジウムを開催してきました。
今年は、記念すべき第20回を迎えます。大人も子供もみなさんで川の自然について考えましょう。
開会のあいさつ・第2部 みんなで語る桂川・相模川!について、動画でご覧いただくことができます。(YouTube)
第1部 講演 −夢枕獏さんの面白い川のお話し−
Profile:夢枕獏(ゆめまくら ばく) 昭和26年生まれ。昭和52年に作家デビュー。SF・伝奇・時代小説など幅広く作品を発表。陰陽師シリーズなどはマンガ・テレビドラマ・映画化され、人気が高い。趣味は「釣り」。他にカヌーや登山などアウトドア全般。
外国の川は濁っていたり、凍っていたり、途中で川がなくなってしまうような場所もある。
ドバイでは水をまかないと二週間で干上がってしまう。日本の川のすばらしさを実感する。
子どもの頃、川で遊んだこと−網ですくったり、モリでついたりすること−が、今は禁止されていることが多くなっている。
子どもたちに川で遊ぶことのできる取り組みをすると、親も遊びたくなる。
「川ガキ」が「絶滅危惧種?」になっている。復活したい。
老後も「釣り」を楽しみたいですね。
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第2部
寒川町の取り組み 寒川町環境経済部

寒川町の面積13.42ku 東西2.9km 南北5.5km と南北に長い町。町特有の資源豊かで、個性豊かな町づくりを進めたい。
環境保全の取り組み
○川の美化活動 5/30にゴミゼロキャンペーンを実施 相模川では神川橋周辺 今年は5/25実施 887名
回収量は年々減少していて、きれいになってきている。
○川とふれあう自然学習 夏と冬の年二回 夏は「川の生きもの調査隊」 冬は「野鳥観察会」 川への関心を深める取り組み
行政と市民の対話 〜相模川河川整備計画〜
国土交通省京浜河川事務所 山口正裕氏 桂川・相模川流域協議会 岡田一慶氏との対談
行政と市民の対話が必要で、大切にしていきたい
相模川は水道水としても利用され、4000種の生物が生息している、母なる川について考える。
問題点 | 問題内容 |
対応 |
(1)不法投棄 | クリーンキャンペーンを行っているが、バーベキューのごみ・テレビ・自転車などの不法投棄はなくならない。不法投棄される原因があるのでは? |
車が進入することができることも一因と考えられる。 駐車スペースは必要だが、車が進入できる範囲を制限する。(車止めの設置など)
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(2)シナダレスズメガヤ(要注意外来生物) | 相模川に多く繁茂している。もともと河原にあった植物が絶滅してしまう。 河川の環境が悪くなった。根元にがっちり根を伸ばす。洪水があっても流れない。 |
重機で土や根を1mほど掘り(国土交通省作業)、カワラノギクの圃場整備(流域協議会)を行っている。
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(3)河原の利用 | 本来住んでいる生物を保全しようと策定された計画だが、実際には保全区域にもグランド・広場などの施設ができている。 |
河川環境管理基本計画・河川空間管理計画を策定し、ゾーンごとに人工系・自然系比率を設定している。 |
(4)河原の環境悪化 | 玉石河原の減少・木が生い茂ることにより、ヨシ・カワラノギクなどの希少種が減少。 |
伏流水を再生。すると川ガキも復活できるかも?
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(5)護岸整備 | 整備を行うと、湧水が減る。 |
伏流水保全を考えた河川工事を行う。(多摩川の事例を紹介)
豊かな自然を体験する場としてトンボ池やワンド・歩道を整備し、平成13年4月に馬入水辺の楽校を開校。現在「馬入水辺の楽校の会」により運営されている。 |
(6)河口砂州、周辺海岸の後退 | 護岸整備を行うと、湧水が減る |
相模川上流から土砂を河口へ投入。ダムにたまった置き砂を移動する。 |
河川協力団体制度(自発的に河川の維持、河川環境の保全などに関する活動を行うNPOなどの民間団体を支援するもの。)
河川協力団体に指定されると、以下の活動が可能。
@河川管理者に協力して行う河川工事または河川の維持
A河川の管理に関する情報・資料の収集および提供
B河川の管理に関する調査研究
C河川の管理に関する知識の普及及び啓発
D上記に付帯する活動。
みんなで語る桂川・相模川!
小学生・中学生・高校生が発表しました。
小学生による作文発表/馬入水辺の楽校の水生生物/川の生きものたちとの出会い
詳細は動画(YouTube)でご覧いただけます。 動画はこちら
市民が憩えるこんな河原にしたい 中門 吉松
寒川は川に囲まれた町。子どもたちに将来にわたっていい環境の川を残していきたい。
桂川・相模川は、山梨県富士山の湧水をあつめて山中湖から相模湾まで113kmを流れる川。 流域面積1680Ku 山梨県側1201.3ku(約75%)神奈川県側404.3ku(25%)となっている。
私たちは、桂川・相模川の将来像を「清く豊かに川は流れる」とイメージします。と理念を元に創設された協議会。
ダムは神奈川県内でも8000箇所ある。生物が上下流域を行き来できるように、ダムのスリット化を求め取り組んでいる。
流域協議会発足当時から環境は変化している。再度初心にかえり、基本理念に基づいて変化をみてみようということで「流域ウォーキング」を開催。
広報誌「あじぇんだ113」、ホームページの紹介。
流域シンポジウムを開催し、いろんな意見をいただきながら活動。昨年度は「富士山・山中湖宣言」を発表。
寒川の「さぎ」住みやすい環境を作っていきたい。
寒川でシンポジウムを開催できることを嬉しく思っている。寒川町長さんをはじめ、多数の方にご協力あったからこそ開催することができました。 ありがとうございました。

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夢枕獏さんの本が当たるお楽しみ会とサイン会
当選された方々、おめでとうございます!!!夢枕獏さん、ありがとうございました!

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1Fロビー、展示室ではパネルが展示されました。

桂川・相模川流域協議会 湘南地域協議会の活動の紹介
メンバーの峯谷さん、中門さんがタウンニュースに紹介されました。

2014年5月に行った桂川・相模川定期総会にて講演いただいた
豊田直之氏
多数展示に協力いただき、ありがとうございました。